さようならガラさん

我がFM湘南ナパサ開局以来19年、土日の番組制作プロデューサーであり、またDJとして番組にも出演されていたガラさんこと鈴木康仁氏が亡くなりました。
先週お通夜に行ってきました。
突然のことでまったく信じられず、お通夜、告別式から一週間ほどたち、ようやく気持ちも落ち着いてきました。

私は土日担当ではなく平日担当ですが、ひらつか七夕まつりや企業祭などのイベントのステージや、特別番組で、ガラさんには18年間お世話になりました。

思い出はたくさんあって書ききれませんが、一番の心に残っているのは、ある年の防災特別番組です。当時、HPの日記に載せた覚えがあるので、探してみたらありました。

以下、引用します。

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2001年9月1日（土）
今日は朝の９時から、防災特別番組。土日番組プロデューサー、ガラさんの制作で私がパーソナリティーを担当することになった。
前日、スタッフに聞いたところ、台本も進行表も何もきていないという。
とりあえず、今朝は指定された８時半にスタジオ入り。ところが、肝心のガラさんは姿を見せない。
本番１０分前。にこやかに現れたガラさん。
「今日は、台本も何もないから・・・」とひとこと。
ええー！？
あれよ、あれよと言う間に、生放送スタート。

「番組タイトルは○○って言ってくれる？」とミキサー卓に座ったガラさんから指示があったのは開始１分前。
心の準備が何もないまま、番組は始まる。
とりあえず、ガラさんと防災訓練について掛け合いでトークするというかたちで。
しかし、しゃべり始めて５分もたたないうちに、ガラさんが、急に黙り込んだ。平塚市から訓練のための緊急割り込み放送だった。市長からのメッセージが流れてきた。本日、割り込み放送があることは知っていたが、この時間に入るなんて全然聞いていなかった。
そのあと、「読んで」と突然ニュース原稿を渡される。
え？今すぐ？下読みなしでいきなり！？
しかし、人間、追い詰められると、神経が張り詰めてくるもので、ぶっつけで読んだニュース、全然トチらなかったのだから不思議。（いつも下読みしているのに必ずといっていいほど1～2箇所トチってしまうのはなぜだろう）

そして、この番組の種明かしは、放送の最後の方で行なわれた。

「災害は突然やってくるもの。災害時の情報を伝えるのに、台本はありません。リハーサルや打ち合わせをしている余裕もありません。『瞬時に情報を伝える』これが、コミュニティーＦＭにとって大切なことなのです」とガラさん。
そうだったのかー。これは、私にとって、急な出来事に、冷静に対応するための訓練でもあったのだ。

普段の番組作りとは、まったく違った視点での防災特別番組。よい経験になった。そして、この経験が、リスナーの皆さんへ「突然の災害時でも、ナパサは、落ち着いて情報を伝えられる」という安心感につながってもらえれば幸いである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・（引用ここまで）

ガラさん、今までありがとうございました。

（写真は今年4月の湘南祭）
どうぞゆっくりお休みください。
私はまた気持ちを新たにこれから頑張っていきたいと思います。合掌